(公社)全国宅地建物取引業協会連合会の不動産総合研究所は25日、「不動産価格と不動産取引に関する調査報告書」を、初めて公表した。
調査は4月時点。3ヵ月前と比較した現状と、現状と3ヵ月後の見通しの不動産価格・取引の動向を調査、結果を指数(DI)化した。DIは0が3ヵ月前と同水準となる。
土地価格の動向について、3ヵ月前と比較した現状のDIは全国平均で9.8(2016年1月比6.1ポイント上昇)。回答を詳細にみると、「横ばい」が64.5%で最多を占めており、「大きく上昇」が2.3%、「やや上昇している」が19.5%と2割超が上昇と回答している。地区別のDIでは、関東が17.2(同13.1ポイント上昇)、中部が18.6(同21.2ポイント上昇)、九州が24.1(同3.3ポイント上昇)、近畿が2.7(同5.6ポイント低下)と全体をけん引。一方で北海道・東北と中国・四国は大幅なマイナスとなった。
現状と3ヵ月後の見通しを比較したDIは、全国平均でマイナス5.1と下落予測となった。現状のDIが大きなプラスだった関東で見通しDIが0.0になったのに加え、中部でもマイナス4.7と現状からの一服感を予測する回答が多かった。九州の見通しDIは13.8とさらにプラス基調が継続するという強気な見方だった。
物件種別の取引価格DIは、中古戸建住宅は全国平均で現状マイナス11.2、見通しマイナス15.3。中古マンションは現状マイナス6.6、見通しマイナス13.6。新築戸建住宅は、現状マイナス12.8、見通しマイナス20.7。新築マンションは現状12.9、見通しマイナス3.4。
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